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【商品概要】
桐野作人(著/文)吉門 裕(著/文)
発行:戎光祥出版
46 275ページ
定価 1,600円+税
【内容紹介】
天皇に寵愛された猫、宮中で誕生を祝われた猫、猫に転生した姫君、戒名をもらった猫、豊臣秀吉の愛猫失踪騒動、朝鮮出兵にお供した島津氏の猫、鼠捕りの奥義を極めた猫、江戸時代のメディアをジャックした猫。
源氏物語、戦国大名、山東京伝・滝沢馬琴、夏目漱石など猫と日本人の歩みを珠玉のエピソードでたどる。
旧版を大幅に改訂し、猫にかかわる名所や行事をまとめた付録や年表も充実。
【目次】
はじめに 2
第一章 猫、王朝時代に生きる
猫のあけぼの 10
1.猫、帝と見つめ合う――宇多天皇と父と黒猫 12
皇位継承は突然に/「朕の猫」/黒戸の皇子/「天満大自在天神」
2.帝、猫を贈る――花山天皇と、義母と猫 24
猫に溺れる男君/美しい義母/源氏物語がほのみえる
3.猫、宮中でお七夜を祝われる――藤原詮子という女 36
「内裏御猫」のお産/ひとりっ子の帝猫はかすがい/この猫はどこから来たのか
4.猫、位を賜る――春はあけぼの、猫はバットマンキャット 49
夫婦と猫が過ごす仮内裏/『枕草子』と『源氏物語』は響き合う/
猫好きに理由はいらない
5.姫君、猫に転生する――菅原孝標女と大納言の猫 62
悲しい花嫁と寂しい少女/夜をこめて猫の鳴き声が聞こえてきた/
更級日記というフィクション
6.猫、夢に現る――藤原定家と妻と姉と猫 74
波乱万丈の兄弟姉妹/「春」を継いだ女主人/猫を詠む家系/そして猫は残された
第二章 猫の自由と受難
戦国の猫、悲喜こもごも 92
1.猫の行方を案じて般若心経――猫公家・西洞院時慶 94
後陽成天皇より拝領した唐猫/猫をめぐる法令の布告/
頻繁に行方不明となる猫/借りた猫で鼠退治
2.戒名をつけられた猫――英俊『多聞院日記』の世界 105
戦国・織豊期の一級史料/なぜか夢に出てこない犬猫/「狛=猫」の可能性/
愛猫の戒名は「妙雲禅尼」/迫害される奈良の猫/猫と鷹の逆転――松江藩の猫犬たち
3.身代わりの虎毛の猫――太閤秀吉の愛猫失踪騒動 120
秀吉、虎の肉を食す/豪姫の狐憑き/浅野長吉、苦肉の一計/騒動の顛末は?
4.朝鮮出兵にお供した猫――島津氏と「猫神」の由緒 130
島津氏別邸にある祠/「猫神」在所の変遷/「ヤス」の殉死/
親指武蔵・新納忠元の落書/猫を熱望する近衛前久
5.南蛮渡来の虎の子とジャコウ――大友宗麟への贈り物 147
島津家久が目撃した唐舟の積み荷/「麝香」はジャコウネコか?
第三章 猫、太平の世を生きる
一筆啓上、猫喰わせ 156
1.猫、もてはやされる 158
鼠、逃げ回る/猫、高騰する/猫、奥義を垂れる/「逸物」がいるかげに
2.馬琴と猫と、息子の嫁――赤雑毛男猫・仁助 176
黒猫「野驢」/コミュ障の馬琴/ふうらいねこ、到来/赤雑毛猫の受難
3.団十郎、猫になる――山東京山・歌川国芳コンビの猫の草紙 190
又たび屋おこまは初代紫若/猫がメディアをジャックする/
広重も乗った/天保の改革を猫で切り抜ける/馬琴よ、おまえもか/猫を愛せし友よ
4.猫、秘蔵される――江戸の飼い猫ライフ 207
新年から春へ――猫の恋/猫の出産/猫の風呂/季節を共に/猫の食/猫の寝床/
猫のトイレ/猫のキャリーケース/猫のトラブル/猫の医療/猫と暮らす
5.猫、坊ちゃんになる――ふたりの女傑と愛猫たち 228
大奥の「サト姫」/猫絵の明治維新/猫をめぐる豪華な顔ぶれ/
河竹の「太郎猫」/本所の「坊ちゃん」
コラム
第一章
①猫、刀に迷惑する 21
②猫、絵巻に現る 32
③猫、埋葬される 45
④しろがねの猫、妖鼠と闘う 58
⑤猫、海を渡る 70
⑥業平、猫になる 86
第二章
①猫の本能から三年間の合戦に 103
②豪徳寺の招き猫 117
③今戸神社の招き猫 128
④戦国大名たちの余生と猫たち 142
⑤日常の猫、非日常の虎 152
第三章
①猫と、麝香猫
②猫、六義園に出没する
③殿様、猫を描く――プレミアムのついた新田猫
④猫、涅槃図に現る
⑤そして、黒猫が来た
あとがき――坂本龍馬の絶命を目撃した猫の親子 244
付録 猫追い歴史旅 248/【付録】全国猫名所めぐり 253
関連年表 261/参考文献 264
【元ツイート】
https://x.com/catsmeowbooks/status/1750318949051555895