
【商品概要】
福澤 徹三(著/文)
発行:筑摩書房
文庫判 288ページ
定価 880円+税
【内容紹介】
生者の言葉でこの世のすべては語れない――。日常の狭間にひそむ「怪異」を体験者たちから聴き集める。怪談実話の名手の原点。解説 朝宮運河
科学技術がめざましい進歩を遂げた現代においても、怪異の体験者はあとを絶たない。異形の者の来訪、説明のつかない不可思議な現象、確率的にありえないシンクロニシティ。ふだんは忘れているけれど、誰の意識の奥底にもそんな記憶がひそんでいる。体験者たちが語った怪異を、怪談実話の名手が淡々とした筆致で綴る。書き下ろしあとがきを加えた新装版。
【目次】
まえがき
一、忘れられた記憶
鳴き声
祭壇の顔
踏切の女
三面鏡
花嫌い
二、怪の棲む場所
スタジオ
霧
借家
コンビニの女
客の背中
炭鉱
刀
黒い羽織
水しぶき
ガードレールの女
銀杏の樹
湖
悪い土地
骨の上には
三、怪を見るひと
女の顔
影
青いスカート
髪の毛
叫ぶ父
やまにある
美術館の男
三つの顔
猫のくる庭
ほんとうの娘
怪談麻雀
祀られた車
チューブラベルズ
四、学生時代
階段の少年
水面に立つひと
天井の染み
倒れた墓
線香の匂い
廃校
記念写真
蛇
五、怖い宿
光の玉
壁際の布団
歌声
経の壁
戸棚のなか
孤島の宿
琵琶の音
六、再会
誕生日
白い猫
おれが殺した
七五三の写真
優等生
緑色の男
帰ってくる祖母
七、夢
当たるな
けがでいく
小指をくれ
葬列
おまえを連れていく
津波
八、いにしえの怪
人柱
井戸の男
水浴び
踏絵を踏んだ男
鬼
九、タクシー
足跡
相乗り
偶然
異臭
十、酒場にて
解体
人形のある店
常連客
赤い眼
廃ビル
あとがき
文庫版あとがき
新装版あとがき
解説 朝宮運河
【著者プロフィール】
福澤 徹三 (フクザワ テツゾウ) (著/文)
1962年、 福岡県生まれ。ホラー、怪談実話、クライムノベル、警察小説など幅広いジャンルの作品を手がける。2008年、『すじぼり』で第10回大藪春彦賞受賞。著書に『黒い百物語』『忌談』『怖の日常』『怪談熱』『S霊園』『廃屋の幽霊』『しにんあそび』『灰色の犬』『群青の魚』『羊の国の「イリヤ」』『そのひと皿にめぐりあうとき』ほか多数。『東京難民』は映画化、『白日の鴉』はテレビドラマ化、『Iターン』『俠(★正字)飯』はテレビドラマ化・コミック化された。
【元ツイート】
https://twitter.com/CatsMeowBooks/status/1680034283279507457