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【商品概要】
パブロ・トリンチャ(著)栗原 俊秀(訳)
発行:共和国
菊変型判 縦188mm 横150mm 厚さ19mm 重さ 350g 352ページ 並製
価格 2,800円+税
【内容紹介】
「この本に書かれている事柄に、筆者はいかなる脚色も加えていない」――現代イタリアの司法史上、最も不可解とされたカルト犯罪の真実を暴くノンフィクション。
1997年から翌年にかけて、性的虐待、墓地での悪魔的儀式といった一連の事件が発生する。捜査の結果、ある少年の証言を契機に何人もの親たちが加害者として告発され、家庭が崩壊してゆく……。しかし、なぜこの事件の「事実」を語るのが子どもたちばかりなのか? 20年を経て著者が追及して初めて明らかになった、心理学の空隙を突く悲劇的な真相とは……!?
*2020年、イタリアの優れたジャーナリズムに与えられるエステンセ賞を受賞。
*2021年、イタリアAmazonでは本書を原作としたドキュメンタリーを制作し、大きな反響を呼んだ(日本未公開)。
前書きなど
「1990年代末、北イタリア(エミリア・ロマーニャ州モデナ県)の一地方であるバッサ・モデネーゼで、いくつもの家庭を巻きこんだ性的虐待の事案が発覚する。恐るべきことに、幼い児童に手をかけたのは、その両親や、親戚や、きょうだいたちだった。地域紙は加害者を「バッサ・モデネーゼの悪魔たち」と呼び、このおぞましい事件の推移を逐一伝えた。
虐待が発覚する原因になったのは、ひとりの子どもの証言だった。貧困家庭に生まれ、ソーシャルワーカーによって親元から引き離されたダリオという少年が、ある日、ふと、養母を不安の渦に突き落とすような言葉を発する。〔……〕少年の口から語られた言葉は、大人たちを戦慄させた。性的虐待、殺人、墓地での悪魔的儀式……。この証言がすべてのきっかけとなり、いくつもの家庭の親たちが、小児性愛の加害者として告発されていく。
事件を立証するにあたって、決定的に欠けていたのが、大人の証言だった。大人はなにも見ていないし、なにも聞いていなかった。このようなうらさびれた田舎町に、マフィアも顔負けの「オメルタ(沈黙の掟)」が存在するのか……?」
――「訳者あとがき」より
【目次】
フィナーレ・エミリア、一九九五年四月一日
第一部 汚染
第二部 沈んだ世界
第三部 亡霊の群れ
第四部 二十年続いた夜
謝辞
主要参考文献
原著者あとがき
訳者あとがき
【著者プロフィール】
パブロ・トリンチャ (パブロ トリンチャ) (著)
1977年、ドイツのライプツィヒに生まれる。新聞、テレビ、ウェブサイトの特派員やライターとしてキャリアを積む。
2015-17年、同業のアレッシア・ラファネッリと協力して、本書のもととなったポッドキャスト番組『毒(Veleno)』を制作。
本書は、2020年にジャーナリズム分野の優れた著作に贈られるエステンセ賞を受賞。
2021年にはイタリアの amazon がドキュメンタリーシリーズを制作し、大きな反響を呼んでいる。
栗原 俊秀 (クリハラ トシヒデ) (訳)
1983年、東京都に生まれる。翻訳家。
訳書に、アンドレア・バイヤーニ『家の本』(白水社、2022)、『カルロ・ロヴェッリの科学とは何か』(河出書房新社、2022)、アントニオ・スクラーティ『小説ムッソリーニ――世紀の落とし子』(同、2021)など多数。
カルミネ・アバーテ『偉大なる時のモザイク』(未知谷、2016)で、須賀敦子翻訳賞、イタリア文化財文化活動省翻訳賞を受賞。
【元ツイート】
https://twitter.com/CatsMeowBooks/status/1593768756366675968